外壁の色選びで失敗しないために ~近隣との調和編~

外壁塗装を考える際に、自分の好みや家のデザインに合った色を選ぶことはもちろん重要ですが、近隣への配慮も忘れてはいけません。外壁の色が周囲の景観に調和していないと、近隣住民とのトラブルに発展することもあります。そこで、今回は外壁の色選びで失敗しないための「近隣への配慮」という観点からポイントを解説します。

➀近隣の家の色をチェックする
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- 周囲の住宅が落ち着いたトーン(ベージュ・グレー・ブラウン系)なら、派手な原色は避ける。
- 逆に、近隣に明るめの家が多い場合は、適度な明るさの色を選ぶ。
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➁景観条例を確認する
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- 地域によっては、景観を守るための条例があり、使用できる色が制限されていることがあります。
- 市役所や自治体のホームページで確認することをおすすめします。
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埼玉県では、一部の市町村で「景観条例」に基づき外壁の色に制限が設けられています。特に以下のエリアでは、外壁の色に関するルールがある可能性があります。
- さいたま市:景観計画区域が指定されており、建築物の色彩についても基準が設けられている場合があります。
- 川越市:歴史的な町並みを保護するため、一部エリアでは伝統的な色彩の制限があります。
- 秩父市:自然景観保護の観点から、一部エリアで色彩の調整が求められることがあります。
- 春日部市:景観形成を目的としたガイドラインがあり、特定の地域で建築物の色彩調整が求められる可能性があります。

具体的な規制内容は自治体ごとに異なるため、リフォーム前に市役所や自治体の都市計画課に確認することをおすすめします。


大きな色の変更をする場合は、事前に近隣の方々に相談すると、
トラブルを防ぐことができます。
①特に隣接する家の住民には事前に話しておく
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- 「外壁の塗り替えを考えていて、○○色にしようと思っているのですが、どう思いますか?」と相談すると良い。
- 色のイメージが伝わりやすいように、サンプルやシミュレーション画像を見せるとスムーズ。
➁管理組合や自治会にも相談する
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- マンションや住宅地では、自治会や管理組合が色のガイドラインを定めている場合があります。
- 知らずにルール違反すると、塗装後にやり直しを求められることも。
➂近隣トラブルを避けるための色選びのポイント
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- 極端に暗すぎる色は避ける
- 黒や濃いグレーなどのダークカラーは重厚感があり人気ですが、周囲の家とのバランスを考えないと「圧迫感」を与えることがあります。
- 特に狭い住宅街では、暗すぎる色が圧迫感を生みやすいので注意。
➃極端に明るすぎる色も避ける
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- 真っ白や原色系のカラー(鮮やかな赤・青・黄色など)は、目立ちすぎるため周囲との調和を乱すことがあります。
- 明るい色を使いたい場合は、アイボリーやペールトーンのような落ち着いた色味を選ぶと良い。
➄汚れが目立ちにくい色を選ぶ
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- 近隣の家と比べて外壁が著しく汚れていると、印象が悪くなってしまいます。
- 白やパステルカラーは汚れが目立ちやすいため、ベージュやグレーなど汚れが目立ちにくい色を選ぶのが無難。

塗装前にカラーシミュレーションを活用し、完成後のイメージを確認することが大切です。
➀塗装業者に相談してシミュレーションを作成してもらう
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- 実際の家の写真に塗装後のイメージを合成することで、周囲との調和を確認できる。
➁昼と夜、晴れと曇りでの見え方をチェック
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- 光の当たり方で色の見え方が変わるため、時間帯や天候を変えて確認すると失敗が少ない。

外壁の色選びは、家の印象を決める重要な要素ですが、近隣住民への配慮も大切です。
周囲の住宅との調和を考え、適切な色を選ぶことで、住みやすい環境を維持できます。
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- 近隣の家の色と調和させる
- 事前に近隣住民の意見を聞く
- 極端に明るすぎる・暗すぎる色は避ける
- 汚れが目立ちにくい色を選ぶ
- カラーシミュレーションを活用する
- 景観条例を確認する

外壁の色選びに悩んだら、塗装の専門家に相談するのもおすすめです。
近隣との関係を良好に保ちながら、自分らしい外壁を実現しましょう!

埼玉県塗装職人協会 代表理事・中西祐介
慶応義塾大学大学院修了。宅建士。 金融機関勤務を経て、外資系通販会社の代表を10年以上務めた経験を持つ。 実家の屋根・外壁塗装を検討した際、業界のトラブルの多さに衝撃を受け、「お客様にとって間違いのない塗装」を提供するために、職人の友人とともに埼玉県塗装職人協会を設立。 適正価格・高品質な施工を徹底し、安心できる塗装をお届けします。
外壁塗装を考える際に、自分の好みや家のデザインに合った色を選ぶことはもちろん重要ですが、近隣への配慮も忘れてはいけません。外壁の色が周囲の景観に調和していないと、近隣住民とのトラブルに発展することもあります。そこで、今回は外壁の色選びで失敗しないための「近隣への配慮」という観点からポイントを解説します。