この場合、屋根はまだ耐久性が十分に残っていたとしても、外壁やコーキング部分の劣化

により塗り替えが必要になるため、結果として10年程度で塗り替えを行うことになります。

また、屋根だけの塗装工事は足場代が別途かかるため、「どうせ足場を設置するなら、

一緒に外壁も塗り替えよう」という考え方で、フッ素塗料を使用している屋根も一緒に

塗り直すケースが多いです。

特に、美意識が高い人や店舗・オフィスなどの外観を重視する建物では、

「塗膜がまだ持つ状態でも、見た目が気になるから塗り替える」というケースがあります。

また、フッ素塗料は汚れに強い特性を持っていますが、完全に汚れを防げるわけではありません。

特に雨だれの跡や排気ガスによる黒ずみなどが発生しやすい場所では、10年を待たずに塗り替え

をするケースもあります。

特に、紫外線が強い地域では、フッ素塗料を使用していたとしても劣化が早まりやすく、

「20年もたずに塗膜の劣化が見られる」ことがあります。このような環境では、

耐久性があるフッ素塗料でも10年程度で塗り替えを検討するケースが出てきます。

また、屋根の場合は特に紫外線の影響を受けやすく、フッ素塗料を使用していても色褪せが

早く進むことがあります。このため、色の変化を気にする方は、塗膜の耐久性が残っていた

としても再塗装を選択することがあるのです。

フッ素塗料は確かに耐久性が高いですが、建物全体のメンテナンスや環境要因を考慮すると、

必ずしも「20年間放置できる」というわけではありません。適切な時期に塗り替えを行うことで、

より美しく、長持ちする建物を維持することができます。

外壁や屋根の塗装を検討されている方は、耐久性だけでなく、建物の立地条件やメンテナンスの

しやすさも考慮しながら、最適なタイミングで塗り替えを行うことをおすすめします